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青の余白で、生きている。第27話「けんか」

AI連載小説

【フィクション】本作は架空の小説です。人物、島、船舶、企業、事故、地名、救助活動などはすべて創作であり、実在のものとは関係ありません。作中の行動は物語上の描写です。実際の災害時には、公的機関の指示と専門的な安全情報を優先してください。

「青の余白で、生きている。」全50話中 第27話
七月初め。海難事故で無人島へ流れ着いた中学生・水城ひまりが、水、食料、住居、衣類、通信手段を確保しながら、救出までの一年を生き抜く現代サバイバル連載です。

前話まで

曜日の感覚を失わないため、午前中を学校の時間にした。ひまりは覚えている数学問題を砂へ書き、奈緒は英会話と応急手当を教えた。 午後、ひまりは火の管理と潮の記録を奈緒へ教え返す。先生と生徒は日替わりだった。「今日できることが増えた」という感覚は、救助の来ない日を空白にしなかった。

第27話 けんか

水を運ぶ途中、ひまりが一人で近道を選び、滑って膝を擦った。奈緒は強い口調で責め、ひまりは「子ども扱いしないで」と叫んだ。

その日は別々に食べた。夜、奈緒は怖かったから怒ったと謝り、ひまりも黙って予定を変えたことを謝った。仲直りは、どちらかが全部正しいことではなかった。

奈緒の声が強くなった瞬間、ひまりの中で積もっていたものもあふれた。安全という言葉で何でも止められるなら、自分はいつまでも助けられるだけだ。そう叫び、小屋を出た。

別々に食べた後、二人はルールを書いた板を間に置いて話した。奈緒は怒った理由を説明し、ひまりは近道を選んだ理由を話す。翌日、同じ道を一緒に歩き、危険な斜面へ印を付けた。けんかの跡が、新しい地図になった。

危険な斜面へ付けた印は、遠くからでも見える赤い布にした。ひまりが先に歩き、昨日どこで足を滑らせたか説明する。奈緒は遮らず最後まで聞いた。けんかの原因だった近道を二人で遠回りすると、帰りには沈黙が怒りではなく疲れへ変わっていた。

赤い布の印を結んだあと、二人は同じ場所から青葉荘が見えるか確かめた。危険を示すだけでなく、安全な道へ視線を導く位置に直した。


人物紹介

水城ひまり
物語開始時は十四歳の中学生。観察したことを写真やメモに残す習慣があり、限られた道具を工夫して使う。不安や失敗を隠すのではなく、次の判断材料へ変えながら成長していく。

篠崎奈緒
二十七歳の船客室係。島の反対側で生き延び、第13話でひまりと合流する。応急手当と乗客対応の経験を生かして安全を支えるが、一方的に命令せず、ひまりの意見と成長を尊重する。

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