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青の余白で、生きている。第26話「島の学校」

AI連載小説

【フィクション】本作は架空の小説です。人物、島、船舶、企業、事故、地名、救助活動などはすべて創作であり、実在のものとは関係ありません。作中の行動は物語上の描写です。実際の災害時には、公的機関の指示と専門的な安全情報を優先してください。

「青の余白で、生きている。」全50話中 第26話
六月末。海難事故で無人島へ流れ着いた中学生・水城ひまりが、水、食料、住居、衣類、通信手段を確保しながら、救出までの一年を生き抜く現代サバイバル連載です。

前話まで

六月、ひまりは十五歳になった。奈緒は貝殻をつないだ飾りを作り、少量の保存ビスケットを砕いて焼いた。カボチャの若葉は食べず、飾りに一枚だけ借りた。 願い事を聞かれ、ひまりは「来年は家で怒られたい」と答えた。宿題を忘れ、寝坊し、普通に怒られたい。ふたりは笑いながら、小さなケーキを半分にした。

第26話 島の学校

曜日の感覚を失わないため、午前中を学校の時間にした。ひまりは覚えている数学問題を砂へ書き、奈緒は英会話と応急手当を教えた。

午後、ひまりは火の管理と潮の記録を奈緒へ教え返す。先生と生徒は日替わりだった。「今日できることが増えた」という感覚は、救助の来ない日を空白にしなかった。

砂の黒板は、風が吹けば全部消えた。ひまりはそれを気に入り、間違えた式も惜しまず書き直した。奈緒の英語問題には、救難時に使う短い表現が混じっていた。

午後の授業では、ひまりが水の容器の管理方法を説明した。奈緒がわざと難しい質問をすると、ひまりは実物を持ってきて答える。教えるために言葉へすると、自分の曖昧な部分が見えた。

砂へ書いた英単語は、午後の風に半分消された。ひまりは残った文字から問題を推測し、奈緒へ答える。教科書も黒板もなくても、考える順番は失われていない。授業の終わりに二人で砂をならすと、間違いも正解も同じ浜へ戻っていった。

授業の休み時間は、貝殻を一つ投げて裏表を当てる遊びになった。外れた方が午後の水運びを先に担当する、島だけの校則ができた。


人物紹介

水城ひまり
物語開始時は十四歳の中学生。観察したことを写真やメモに残す習慣があり、限られた道具を工夫して使う。不安や失敗を隠すのではなく、次の判断材料へ変えながら成長していく。

篠崎奈緒
二十七歳の船客室係。島の反対側で生き延び、第13話でひまりと合流する。応急手当と乗客対応の経験を生かして安全を支えるが、一方的に命令せず、ひまりの意見と成長を尊重する。

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