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【AI連載小説】夕闇ノートと水路町の25日 第07話「雨のない傘の列」

夕暮れの清瀬・東久留米を歩く中学生の少女のイラスト AI連載小説

この話はフィクションです。舞台となる町や施設、人物、出来事は創作です。実在する地域・団体・人物とは関係ありません。

第07話 雨のない傘の列

翌日は雲一つない晴天だった。それでも通学路のフェンスには、黒い傘が五本、同じ角度で掛けられていた。登校中にはなかったものだと、近所の防犯カメラを管理する店主が証言した。

傘の内側には一から五の数字があり、持ち手には冊子の章題から一文字ずつ抜き出した札が結ばれていた。悠斗が『三、一、四、二、五』の順へ並べ替えると、『旧水門下』という語になった。

五本目の傘だけ、骨の内側で小さな金属音がした。開くと古い町章バッジが転がり、『順番を間違えるな』という紙が貼られている。文字はこれまでより乱れ、警告するようにも急かすようにも見えた。

数字のインクは新しく、地面には台車の細い跡が残っていた。その跡を追うと学校の裏門方向へ続き、途中で途切れる。森戸さんなら可能だ、と澪が言うと、悠斗は『可能と、やったは違う』と静かに返した。

翌朝、傘は一本残らず消えていた。晴れていたはずの路面には、傘の先から落ちたような五つの水染みがある。防犯映像は、その時間帯だけ白いノイズに覆われていた。

説明できる仕掛けの中心に、説明できない小さなずれが必ず残る。澪はそれがいちばん怖かった。同時に、相手がただ二人を脅すなら、なぜ危険箇所を示し続けるのかという疑問も強くなった。

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