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【AI連載小説】夕闇ノートと水路町の25日 第18話「森戸さんの箱」

夕暮れの清瀬・東久留米を歩く中学生の少女のイラスト AI連載小説

この話はフィクションです。舞台となる町や施設、人物、出来事は創作です。実在する地域・団体・人物とは関係ありません。

第18話 森戸さんの箱

用務員室の奥で、古い鍵が木箱の錠を回した。中には写真、聞き取り票、提案書の下書き、五つの町章バッジが年代順に収められていた。森戸さんは妹が戻るまで保管するつもりで、二十五年を過ごした。

沙耶は転校後も手紙で提出を頼んだが、森戸さんは中学生一人で町へ持っていく勇気を持てなかった。やがて返事が途絶え、資料は思い出すたび開けにくいものになった。彼は町の用務員になっても、箱だけは捨てられなかった。

数か月前、旧水門近くで小さな事故が起きた。二十五年前と同じ危険が残っていることに気づき、森戸さんは黒いノートを作った。怖い噂の形なら、誰かが最後まで見てくれると考えたのだ。

澪は、目的が正しくても方法まで正しくはならないと言った。森戸さんは認め、二人の保護者と学校へ事情を説明すると約束した。物語の謎を解くことより、その責任を曖昧にしないことが必要だった。

箱の底には、森戸さんも知らない封筒があった。『今度こそ、最後まで』。中の便箋は古いのに、墨は書かれたばかりのように黒い。筆跡は、沙耶が最後に送った手紙と一致した。

森戸さんが黒いノートを開くと、空白だったページに三つの赤丸が浮かんだ。もう驚かせる仕掛けは要らない。三人は沙耶たちが測った場所を、今の方法で測り直し、正式な報告にすると決めた。

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