毎日の食卓やお弁当でおなじみの「ふりかけ」。実は、私たちが普段食べているふりかけの元祖(日本最古)が、九州人にはおなじみの?「御飯の友」だったことをご存じでしょうか?
歴史を紐解くと、そこには大正時代から続く日本の「食育」の原点とも言える素晴らしい開発秘話がありました。
大正時代、カルシウム不足を救うために誕生
「御飯の友」が生まれたのは、今から100年以上前の大正初期(熊本県)。
当時、日本人は慢性的な「カルシウム不足」に悩まされていました。これを解決しようと立ち上がったのが、薬剤師の吉丸末吉(よしまる すえきち)氏です。
「魚を骨ごと美味しく食べて、カルシウムを補ってほしい」という強い想いから、魚を粉末にしてご飯にかけて食べるアイデアを思いつきました。
魚のクセを抑える工夫と「御飯の友」のこだわり
魚を骨ごと砕いて粉末にすると、どうしても生臭さが残ってしまいます。そこで吉丸氏は試行錯誤を重ね、以下の工夫を凝らしました。
- いりこ(煮干し)を丸ごと粉砕:魚の栄養を余すことなく使用
- 特製タレで味付け:醤油やみりんベースのタレで魚のクセを抑える
- ごまや海苔、昆布を配合:風味と香ばしさをプラスしてご飯に合う味へ
こうして完成したのが、全国ふりかけ協会からも「ふりかけの元祖」として認められている「御飯の友」です。
100年経っても変わらない「おいしさと優しさ」
瓶詰めの薬として売られ始めた「御飯の友」は、時代を超えて愛され続け、現在もいりこをたっぷりと使った香ばしい味わいで食卓を彩っています。
「子どもの健康を守りたい」という親心と知恵から生まれた日本最古のふりかけ。今夜はそんな歴史に思いを馳せながら、温かいご飯にサッとかけて味わってみてはいかがでしょうか。
