PR

【昭和レトロ】おばあちゃんちの黒電話についていた「謎のピンクのパット」の正体を知っていますか?

コラム用アイキャッチ コラム

昭和生まれの方や、子供の頃におじいちゃん・おばあちゃんの家に よく遊びに行っていた方なら、高確率で見覚えがある「あの光景」。

玄関先や居間にデンと構えられた重厚な黒電話(または緑色のプッシュホン)。 その受話器の「耳を当てる部分」や「口を近づける部分」に、網目のついたピンクや緑色のクッションみたいな丸いパットがパチンと はめ込まれていませんでしたか?

電話を借りて耳を近づけると、なんだかちょっと人工的でツンとした、でもどこか懐かしいおしろいのような香りが漂ってくる、あのアイテム。

今回は、あの昭和の定番便利グッズ「芳香抗菌パット」の思い出について語りたいと思います。

🌸 あの「謎のパット」の正体と役割

あのアイテムの正式名称は、多くの場合「芳香抗菌パット」や「電話用消臭抗菌カバー」などと呼ばれていました。

プラスチックの枠の中に、香料と抗菌剤を染み込ませたスポンジや不織布が入っており、受話器の穴が開いている部分に被せるようにカチッと装着して使います。

当時、これらが大流行したのには、昭和ならではの「電話事情」がありました。

1. 家族みんな、ときにはご近所さんも「みんなで使うもの」だった

当時は携帯電話なんて当然なく、一家に一台の固定電話が当たり前。家族全員が同じ受話器に口を近づけて話します。時には、まだ家に電話がないご近所さんが「電話を借りに来る」なんてことも日常茶飯事でした。 そのため、「他人の口臭や雑菌が気になる」という衛生面への配慮から、抗菌機能がついたカバーが大重宝されたのです。

2. 「おもてなし」としての芳香

おばあちゃんちに行くと、玄関にレースの電話カバーがかけられ、その横にメモ帳と黒いサインペンが綺麗に置かれていませんでしたか? 当時の固定電話は、家の中でもかなり重要な「応接セット」の一部。お客様や親戚からの電話に対応する場所だからこそ、良い香りで満たしておこうという、当時の主婦層の素敵なおもてなし心が詰まっていたのです。

🧠 よみがえる「あの匂い」とイタズラした記憶

あのパットの匂いって、独特でしたよね。 ジャスミン風だったり、レモン風だったり、あるいはちょっと硬派な石鹸の香りだったり。決して今風のアロマのような洗練された香りではないのですが、強烈に記憶に残る匂いでした。

子供の頃、おばあちゃんちで留守番をしているときに、退屈しのぎにあの受話器のパットを指で「ムニムニ」と押して遊んだ記憶がある方も多いのではないでしょうか。 押しすぎて中のスポンジの香料が指についてしまい、洗っても洗ってもずーっとその匂いが取れなくて困ったり(笑)。

あのダイヤル式の黒電話の「ジーーコ、ジーーコ」という音と、指に伝わる重み、そしてあの芳香パットの香りは、完全にセットで昭和の記憶に刻まれています。

💧 時代の流れとともに消えていった理由

あれほどどこの家庭にもあった芳香抗菌パットですが、平成に入り、固定電話が「コードレス子機」へと進化し、さらには「1人1台のスマホ時代」へと突入したことで、急速に姿を消していきました。

自分専用のスマホであれば他人の目を気にする必要はありませんし、現代の機器は抗菌加工が最初から施されているものがほとんどだからです。

今ではすっかり見かけなくなってしまいましたが、たまにレトロな喫茶店の片隅にある公衆電話や、古い旅館の客室にある内線電話にあのパットが当時のままついているのを発見すると、愛おしさで胸がいっぱいになります。

📝 まとめ

おばあちゃんちの黒電話についていた、あの小さな芳香抗菌パット。

単なる便利グッズというだけでなく、「受話器の向こうの相手と、気持ちよくおしゃべりを楽しみたい」という、当時の人々のあたたかいコミュニケーションの姿勢が形になったものだったのかもしれません。

皆さんの記憶の中にある「あのパット」は、一体何色で、どんな香りがしていましたか?

タイトルとURLをコピーしました